2020年12月29日

12月は5本の芝居で今年も終わりかな

こんばんは OUT老の第一回公演時に
チラシ、パンフレット作りで参加した
シマカワです。
ここ10年は、OUT老の役者連になりかわり、
日々のもろもろを書いて、ブログ更新中。

新型コロナウイルスが、体にくっつく瞬間とは、
どんな感じのするものなのでしょう? 全然意識なし?
多くの人が3密を避け、マスクを着け、手洗いをしていて、
その中の少なくない人数が、検査すると陽性反応を見せるという
新型コロナウイルス。「変異」というのも出て来たから、
新型の新は、もはや古いもののイメージとなるこの頃。

「高脂血症、高血圧症ですが、特に病気はありません」と
夏の健康診断で病院受付の人に向かって言ったら、
「それは病気」と言われました。
意外な気がしたものですが、今はよくテレビで話題になる
「基礎疾患」に入るのだと認識しています。

あれ、なんの話? ああ、そうそう、
そんな私でも、毎日検温して大丈夫かを確認しつつ
お芝居に通っています。
ここ10カ月は、やるほうでなく、もっぱら見るほう。

「OUT老」役者の芝居でいえば、
11月29日夜、ダンスと即興劇の「ソトバ」を見に行きました。
OUT老では、「年齢を売物にはしたくない」
と語っている大塚みどり(でも、●●寿)が、
振付の決まっている踊りではなく、
体からその時生まれる動き、ダンスと
当意即妙の言葉で演じる舞台。

いつもの香瑠鼓さん演出舞台でお目にかかる演者さんのほかに、
今回は、いかにもクロウトという印象の役者さんがいました。
三本立てのうちの一本で、下町のおしゃれな中年男性、かと思うと、
久保田万太郎作品に出てくる芸者みたいな女性…と変幻自在。
終演後の紹介で、NLTのベテラン俳優、代表の川端槇二さんと知る。

なんだろうね、衣装も照明もそんなに凝ったものでなくても
声や姿勢、仕草で、あ、今はこの人、女性だ、それも花柳界の…
ってわかるものなのですね、ベテランがやると。
素敵、素敵! 帰宅して、川端さんのYouTube朗読動画など
見ちゃいました。声の出方も役によって自然に変わるよう。

☆☆☆

2019年のいつか、久保田万太郎「釣堀にて」を
30歳前後の男女各1名、78歳の男優、61歳シマカワで
台本持って立って稽古していたとき、
私が芸者をやると「母性は出ているが、お百姓さんかな」と、
78歳男優さんに断じられました。
おっしゃるとおり、どう見ても、どう聞いても、
花柳界の女にはナレテマセン。
今回の川端さんの女性役を見たら、その「藝妓 おけい」の
台詞をいろいろと思い出し、身につまされました。
「釣堀にて」を今読むと、「藝妓」に「げいしゃ」とルビ。

☆☆☆

12月に見たもの。

4日 阿佐ヶ谷
サロンdeお芝居 朗読パフォーマンス「人間(エヴリマン)」
上演台本と演出:島川聖一郎 15世紀頃のイギリス演劇(作者不詳)

13日 中目黒
プラチナネクスト 「久保田万太郎との出会い」
演出:大滝寛(文学座) 久保田万太郎の3作品
「一周忌」「補助椅子」「好リ」

16日 三軒茶屋
シスカンパニー ニール・サイモン作「23階の笑い」
上演台本と演出:三谷幸喜 

16日 銀座
十二月大歌舞伎 第四部「日本振袖始」
〜近松門左衛門の浄瑠璃作品を歌舞伎舞踊で〜

27日 浦安
音楽朗読劇 「美女と野獣」
脚本・演出:瀬戸口郁(文学座)
新潮文庫 ボーモン夫人『美女と野獣』より


「23階の笑い」は、いっぱいのお客様。
前後左右の席にも客はいるのですが、
席左右にアクリル板の代わりの黒い布か何かが
ぶら下がる形で、客席での会話や退場時の会話は
「ご遠慮ください」。だから観劇に没頭できます。

「久保田万太郎との出会い」は、前後左右の客なし。
しかも、アクリル板代わりの仕切りが左右だけでなく、
前の席の背中(客がいれば頭の後ろ)にも。
加えて、開演前や休憩中に、神妙な顔をした男性が
ステージ前に、客側を向いて
プラカードを持って無言で立ち続けます。
客席では会話はしないように、という内容だったかな。

歌舞伎座は、もったいないくらいの内容なのに、
前後左右の席に赤いクローズバンドが二本。
荷物も置くなと言われている感じ。
大向う、掛け声はご遠慮ください、でした。

客席が一番熱く沸いていたのは、「23階の笑い」。
小手伸也さんの迫力に泣けてくる。(大笑いしながら)

今年最後の観劇になるだろう「美女と野獣」がすごかった。
小学3年生から中学3年生までの男女15人と文学座の
内藤裕志さん、柳絢子さん、そしてピアノの後藤浩明さんが出演。
照明も文学座から、賀澤礼子さん。

朗読劇も、こうやれば素敵なものができるんだ!と発見あり。
なんと、出演者募集は11月20日から12月10日の21日間。
抽選で選ばれた15人が、12月23日、26日、27日の
10:00〜15:00のワークショップを経て、
27日16:00開演の舞台に立つ。
初回の23日には、参加者同志がゲームやおしゃべりをしているのを見て、
演出家が配役決めして発表。
それ以後、自分の役で朗読し演じていくというもの。

送り出す保護者にしても、新型コロナの流行の中、
子の健康状態と日程を見て、応募を許可できるし、
たった3日しか集合しない上に、広々とした稽古場で、
みんながマスクで、ソーシャルディスタンスでと、
感染防止のための細かい配慮もあるから、安心して送り出せる。

客席も特に規制なしながら、自然に前後左右があいていました。
ワークショップの募集要項を今見たところ、注意事項の中に

・ディズニー映画「美女と野獣」とは、脚本と演出が異なります。
・発表会当日は、無地のシンプルな上下黒い服をご用意ください。
・ワークショップ中の保護者の方の見学はご遠慮いただいております。

舞台は、3〜4人掛けの長椅子が3〜4脚。
みんなが黒い表紙の同じ本を手元に広げて読み、
ときどき、1人、2人、とセンターに出てきて読む、
ときには、後ろ向きになる、また別のときには、しゃがむ
などなど。

主人公のベルは10人くらいでやっていました。
(たしか、男の子はベルはやらなかったような)
野獣さんの1回目プロポーズが、よかった。
最後の貴公子に変身した野獣さんの、素直な語り掛けも素敵。
ひとつの文を、皆が回し読みして、まとまった物語にするのですから、
リズムや呼吸を合わせなくちゃならないけれど、そこが
強制されずとも、自然にそうなっているムードが伝わってきました。

「いや、俺はこのリズムで読むんじゃ」と主張する人がいない
というか、利己的な朗読者がいない感じ。
30分ちょっとの短い劇でしたが、音響と照明、それになにより
後藤浩明さんの作曲と思われるピアノが、劇を盛り上げていました。
たった3回のワークショップなのに、こどもたちの動きがスムーズ。
(ここらへんがシニアと大きく違うところ)

文学座は、13日の芝居のアフタートークに
西川信廣さん、大滝寛さんの出演があったし、
この浦安の音楽朗読劇でも4人がかかわっているし、
新型コロナに負けない、たくましい劇団だと
あらためて認識しました。

☆☆☆

「釣堀にて」の稽古の当時78歳の男優さんも
文学座に縁があります。
文学座演劇研究所第3期を経て文学座団員、
その後、退団の浜田晃さん。

そして、文学座で文芸部員をしていた小田島雄志さんが、
若い研究生を集めてシェイクスピアの研究会を開いたとき、
その発表会「ハムレット」を演出したのが出口典雄さん。
ハムレット役は江守徹さん。
1972年、文学座アトリエの「シェイクスピア・フェスティバル」
三本立ての演出も出口典雄さん。

出口典雄さんは、2020年12月16日に80歳で逝去されました。

2019年の6月から11月、出口先生に叱咤され笑わせられた
記憶がシマカワにはあります。
「シェイクスピアシアター・シニア」というワークショップ。

その指導は強烈。出口典雄語録は今も私の中にあって、
11月の大竹しのぶ主演「女の一生」を見ていたときも
「出口耳」になって、台詞を聞いていた気がします。
そのときは銀粉蝶さんの素直なわかりやすい台詞にひかれました。
語尾を落とさないからよくわかるのかな。
今回の浦安、音楽朗読劇も「出口耳」で聞くから、
飾らない素直な言葉の流れが心地よかった。

浦安の舞台で、きっと皆から上手ねと言われているであろう子には、
「感情を乗せるな!」「作るな」「今まで身に着けたことを捨てろ」
なんて、ゲキレツ演出家に将来、怒鳴られ罵倒されることがあっても
怖がらずくさらず、進めよと、声をかけたくなりました。
なんだか、どの芝居を見ても、そばに出口先生がいて…ね。

浜田晃さんから文学座時代の話を聞いたとき、たしか、
出口典雄演出「十二夜」に出たことのある浜田晃さんは、
「おれ、船長役だったな」とおっしゃってました。
アントニオね。

さっき川端槇二さんの劇団NLTのウェブサイトを見たら、
NLTは文学座を退団した人たちが作った
「新しい文学座」=Neo Litterature Theatre
ラテン語からの命名ですって。
文学座を出てという話は知っていたけど、新文学座とは知らなんだ。

とりとめもなくここまで。おやすみなさい。




posted by OUT老 at 17:50| Comment(0) | 日々のもろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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