2017年04月23日

ハムレットの演出と振付の関係は??

OUT老宣伝担当のシマカワです。

OUT老の役者の出演情報そっちのけで
プレイハウスの「ハムレット」浸りですみません。

この土日も、家にある横山有策訳「ハムレット」をサカナに
長いこと「ハムレット」反芻で楽しんでおりました。
(ガーツルード、レイヤーチーズ、コーニーリウスとか
名前の表記も昭和4年ならではの新潮社の本)

OUT老の首謀者・大塚みどりの出演は、5月です。
「電気っ娘〜中村寅吉一座の物語」
2017年5月17日(水)〜22日(月)です。
詳細は、後日明示しますね。
早く知りたい人は、上記のタイトルで検索してね。
「気」は、正確には「米」が中に入っている字。

貞子みたいな超能力娘の話かなあ、と思っているところ。

☆☆☆
で、プレイハウスの「ハムレット」続きです。

スタッフの中に、井手茂太という方がおられて、
「振付」担当です。
この芝居、寝台くらいの大きさの箱(舞台にも、ベッドにもなる)と
同じ間口(?)の墓穴が出てくるくらいで、大道具はほかに
ポローニアスが隠れるカーテンくらい。

それでもって、城の前の高台、城内の大広間、
ポローニアス邸の一室、王妃の私室、墓場ほか
いろいろな場面を、それらしく見せてくれる。

暗転して、別の場面のしつらいを作ってから次の場面を演じる役者が
入るのでなく、光と多少の物の変更で場がぱぱっと変わる。

今の場と、次の場のつなぎには、
今の場の役者と次の場の役者が舞台上ですれちがったり、
少し触ったりしながら行き交ったり。
また、シェイクスピア台本では、そこに登場していないが、
登場人物の心にある人(オフィーリア)が舞台のまわりを歩いていたり。

これらの動きが、本当に面白かった!
これが、すべてジョン・ケアード演出か、井手茂太振付か、
よくわかりませんが、そのような場の転換時はもとより、
シェイクスピア特有の長い台詞の間、台詞を言わない人の
体の動き含めて、堪能しました。

以前、この日記に書いた「叔母との旅」の
小野寺さんによる動き演出(ステージングっちゅうの?)
とも、質の違う、動きの面白さだった。


☆☆☆

キャストがすごすぎて、アンサンブル(?)の4人のことが
あまり取り上げられないけど、大重わたるさん、
内堀律子さん、村岡哲至さん、深堀由真さん、たくさんの役の
どれもよかったなあ。

大重わたるさんの名前を、今回初めて知り、検索したら、
彼のブログの2017年3月、4月に、
「今日はこんな読み合わせ、
こんな稽古、ワークショップ、振付」と、いろいろ出てきて
また楽しめました。
もちろん詳しくは書かれていないが、作っていく様子が興味深い。

それでいうと、2017年3月中旬、
振付の井手茂太さんがつける動きに魅せられ、
演者自身が本番を心待ちにする様子が、見受けられました。
井手さんって、椎名林檎のMVや、ヘパリーゼCMほか
振付では相当有名な人らしい。

私は、この土日、井手さん指導の「F/Tモブ予習動画」を
ネットで見て、体操がわりにマネしていましたっけ。


☆☆☆

オフィーリアが変な歌を歌っているとき、少しの人声が加わり、
その音が、ハーモニーになっていき、兄と狂った妹がハモる
シーン、きれいだった。
(加藤和樹、貫地谷しほり)

その前の、ローズマリーやサンシキスミレ、オダマキ、ウイキョウ
ほか、いろいろな花を、兄や王妃、王に差し出す場面では、
以前、このブログにも書いた「冬の夜ばなし(冬物語)」に登場する花々に
ついて、質問を受けた件を思い出しました。

マンネンロウ(ローズマリー)は、本当にローズマリーを
持っているように見受けられました。
オダマキも薄紫色の花を持つ、プレイハウスのオフィーリア。

狂ったオフィーリアが何か言うと、王妃が口を差し挟もうとする、
すると、オフィーリアが、「まあ、聞いて!」とさえぎる。
このさえぎりが、本当にさえぎっている感じがして、
まともならそんなことはできない王妃に対してやるからおかしくて
というのが、4月8日のプレビューのときの感覚。
20日は、それほど本気に聞こえず、あのおかしさほどには
感じられないところも、違う点でした。

4月8日は2階席前から二番目中央。
4月20日は、1階N28で上手端。

☆☆☆

4月8日はプレビュー公演。となりの席には小1くらいの
男の子がいて、あの長い芝居を興味を持って見続けているのが
「おお、同好の士よ」という感じ。
反対側の隣席は、加藤和樹さんか、山口馬木也さんの
ファン乙女2人か、こちらも、一生懸命見てた。
2階最前列のマダムは、常に身を乗り出して、
「ダメダメ、背中を椅子にくっつけて見るのがマナーよ」
と教えたくなるほど、これも一生懸命の観劇。

それに引き換え、20日のまわりの人は、前列の老夫婦も
左席の女子高校生か女子大生も、けっこう眠っていたし、
さらには、左後ろ側で、イビキというか爆音寝息を立てる
老男性もおられて。
きっと見たくてたまらず来場されただろうに、おかわいそうと
思ったことです。

内野ハムレットの独白、暗い舞台にひとりで、ライトを浴びて
長い独白台詞の最中に「ふがっ」と言いそうで、周囲の人は
そのご当人のことを思えば、ロビーにつまみ出すか、
口と鼻を大きな布で押さえたくなったことでしょう。

先日、飛行機の中で、歌丸師匠の「紙入れ」を聞きながら、
今、枕を話していたのに、なぜ、もうオチなの?と
思ったときがありましたが、あれも、私は意識せずに
眠っていたのです。とすれば、爆音寝息の人も、自分が
そのような害毒を劇場に持ち込んだとは露ほども知らず
あれをやっていることになり。

連れがいたなら、
ロビーにつれて出るくらいのことはしたほうがよいかなあ。
連れがいない私があれなら、どうしたらよかんべ、と思ったことでした。

舌根沈下といって、舌が下がって気道をふさぐと、眠って
いるときに大きな音が出るのだそう。
その人がそうとは限りませんが。

☆☆☆

劇場でもらったチラシに、大竹しのぶ「にんじん」がありました。
少年の役か。
田中裕子の蜷川マクベス再演のチラシもありました。

テレビで見る出資法違反の女の人は62歳。
最近、「アニーよ銃をとれ」から数曲歌って、
観客を魅了したという桜田淳子さんは60歳少し前。
プレイハウス「ハムレット」で美しい王妃を演じた浅野ゆう子さんも
含めて、皆、アラシス(こんな言葉あるかな)。私も・・・。

今の60まわりは、余生を送る、遊んで暮らすとかしないで、
むしろ、それまで経験したことない新しい道に挑戦する道を
選ぶもんだなあと、「ハムレット」と関係なく思っております。

とりとめなく、オチもなく、オヤスミナサイ。






posted by OUT老 at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のもろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月22日

プレイハウスのハムレット

自称OUT老の宣伝担当シマカワ
久々の日記です。

東京芸術劇場プレイハウスで
2017年4月9日(日)〜4月30日(金)公演中の
シェイクスピア「ハムレット」を、
4月20日(木)夜に見に行きました。
東京千秋楽のあとには、
兵庫、高知、北九州、松本、上田、豊橋で
2017年5月26日(金)まで公演があるので、
ネタバレを嫌う方は、ここから読まないでね。

じつは、4月8日(土)夜の「プレビュー公演」を2階席で見ていて、
興奮するほど楽しめたこと、もっと知りたくなったこと、いろいろあって、
19日(水)の「ノー残業デー」に、思い切って「当日券」狙いで会場へ。
ところが、ひっそりと沈み込んだプレイハウス。
その日はマチネだけの日と知り、すごすごと帰り、夜遅く、
ダメ元で芸術劇場のサイトからチケット購入を試みたところ、
翌日の1階席の端っこにアキが見つかったのでした。

キャスト:
内野聖陽:ハムレット(デンマーク王子)、フォーティンブラス(ノルウェイ王子)
國村 隼:ハムレット(前デンマーク王)、クローディアス(現デンマーク王)
浅野ゆう子:ガートルード(デンマークの前王妃で現王妃)
貫地谷しほり:オフィーリア、オズリック
北村有起哉:ホレイショー
壤 晴彦:ポローニアス、墓掘人の相棒
村井國夫:コーネリアス、旅芸人一座座長、墓掘人、ノルウェイ軍隊長
加藤和樹:レアティーズ、劇中劇で王を殺す役をやる旅芸人
山口馬木也、今 拓哉、大重わたる、村岡哲至、内堀律子、深見由真

演出:ジョン・ケアード(村井國夫・麻実れい「夏の夜の夢」、音月 桂「十二夜」を見たなあ)
翻訳:松岡和子
上演台本:ジョン・ケアード、今井麻緒子
音楽・演奏:藤原道山

このほか、スタッフ大勢で書ききれないけど、美術と照明、衣装、
ヘアメイク、殺陣(アクションムーブメント)が素晴らしかった!
それぞれ順に、深尾幸男、中川隆一、宮本宜子、宮内宏明、山口馬木也

特に、照明。2階B列25番から見たとき、
傾斜のある舞台床に当てる光が、「水色の市松模様、茶色の枠」とか
「斜めにずらした水色四角数枚」とか、正確で美しい。
2階席後ろから舞台に強い光を当てて昼間のように強調したり、
舞台上手に見えるようにおかれた役者控え席に
演じたあとの役者が戻る瞬間も、
見せる、見せない、感じさせる感じさせないなど、細かい光。

舞台中央奥が左右に開いて、逆光で人物が出てくる、退場する
なんてときもゾクゾクしたあ!!

衣装もよかった。
浅野ゆう子の王妃の美しいこと。
着物とイブニングドレスのあいのこ(死語?)のような白い衣装。
裾が長すぎず、靴が見えすぎず、歩いて振り向いて、
それでも背中から裾まできれいな線で。
横顔のアゴ下に流れる襟のラインが
顔を引き立て、お見事!

國村 隼の亡霊衣装(銀色の長髪含む)も強烈な印象の
絵として、心に残った。衣装と衣装のさばき方とか
総合的に面白い。

(・・・・と、ここまで書いたところで、お芝居仲間から電話。
その知人は、4月14日に1階後ろ端の席で見たのだそうな。
衣装がひどかった、照明が暗すぎて全然よくない、
王子と王の台詞が何を言っているかわからなかった
などなど、まったく「バツ」の印象だったと語る。
眠ったよ〜。一緒の日に見た、あと二人も似たような意見、とも。
ほほほ、ここから私が書くことと真逆の印象ですね。
ま、人それぞれの感じ方でいいのよ。見た日も違うしね)

で、私は浅野ゆう子さんを初めて舞台で見たけど、
第一声が思いのほか低音で、落ち着いていて、
貫禄あるけど本当にきれいな王妃で
デブのハムレットを気遣うハンカチシーンもよかったと思います。
人の台詞に反応する小さな動きや表情も自然。
ハムレットを思って、夫の弟と結婚したのね、
息子につなげるために笑顔でいるのね、と思わせる王妃。

毒入り酒を飲んで死んだあと、横たわる姿、仰向けの
首のラインが、振付の人が指導しているのか!と思うほどきれいでした。
(仰向け首ラインは、20日に見たときは、そうでもなかったから、
決められた形でなく、そのときの思いによるものなのかな)

電話知人は「王と王子の滑舌が悪い。それにひきかえ
村井國夫、壤 晴彦の言葉はさすがだわねえ。舞台の人よ」と
言っていましたが、確かに劇中劇の王とポローニアスの
言葉は安心して聞ける。
でも、ハムレット王子と、クローディアス王の言葉と感情、動き
私は心酔しましたよ。じつは、聴こえにくいと思ったこともあったけど、
耳の遠い人が耳の後ろに手のひらを広げるような形をしてみたら、
よく聴き取れた。たぶん、マイクや劇場の音響などと、
声の質が合わないのかもしれない。
(同じ劇場で「おのれナポレオン」の内野さんはとても聴きやすかった。
感情を表すのが台詞ですから、おのれ・・・とは比べるのが間違いか)

耳の後ろに手を広げると、
席の後ろから聞こえる音、壁に反響してくる音が遮断されて
ナマの声がストレートに自分に向かうからか。
とにかく私にとっては、
亡霊と現在の王の両方をやる國村 隼は、見る甲斐があった。
(声の聞こえ方は、数年前新国立劇場で見た
「朱雀家の滅亡」が最上かな。ほんと、いい声なの! )

☆☆☆

【8日夜と20日夜】

8日は主役が台詞を言いなおしたり、まちがえたり、
これぞプレビューという感じ。でも、悪くない。
どこの男の墓だ? 男じゃない。じゃ、女か?のあたり、
「誰の墓だ?」とやってしまい、「男」の語を入れて言い直すなど、
ライブ感たっぷりで、逆に楽しめた。

8日は、上演1幕終わりに、舞台上手の役者控え席で
そこにいる全員が、オフィーリアが入った瞬間、
一斉に立ちかけるような仕草ののち、終わる。

この「一斉に立ちかけるような仕草」が、
ちょっと震えるほど胸に迫るものでしたが、
それはなぜだろう。役を演じる世界からそうでない世界に
みたいなことを感じるのかな、と思って20日に見たら、
それほど迫らなかった。

ポローニアスが息子レアティーズのフランスでの
素行を探らせるため、家臣のレナルドーにいろいろ
伝えているとき、レナルドーが「博打とか?」と
答える場面。8日に見たとき、このなんでもない台詞に
「いや、ほんと、今思いついたみたい。頭の上に電球がぴかっと・・」
と、一瞬思いました。

いつも、台詞は台本に書かれているから言うのでなく、そのとき生まれる言葉、
フレッシュに、と、指導されている身としては、
「おお、これぞ!」と思ったことです。
で、20日は、そうでもなかった。ナマモノだ!

ポローニアスが王妃の寝室でハムレットに刺殺されて横たわる、
その横たわり方が、8日は、「上手奥に頭、下手前に足」の斜め置き?
だったのが、20日は、「頭奥の足手前」で、
死んだ人の姿としては、8日のほうが画になるなあと思った。

この老臣を殺したあとも、王妃をなじったり、父の亡霊に叱られたり、
王子は興奮していろいろ動きまわるため、
死んだポローニアスはかなり長いこと横たわっているわけですが、
8日には、王子に足を蹴飛ばされました。
それで、横たわる形が変わってしまったけど、
死体だから、位置を自分で直すこともなく、
微動だにしないポローニアス(当たり前)。
この事故を防ぐために、横たわる形が変わったのかもね。

まだいろいろあるが、おなかすいたので、いったんここでおしまい。


posted by OUT老 at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のもろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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